糖尿病

　糖尿病専門医と専門スタッフが一人ひとりにあった治療を提案します。
　糖尿病は、血液中の糖が多すぎる状態が続くことにより、全身のあらゆる血管に悪影響を起こす病気です。細い血管を傷害すると、神経（特に手足の末端など）や眼の網膜、腎臓などに合併症を起こします。大きな血管にダメージを与えると、脳梗塞、心筋梗塞や狭心症、足の血管の閉塞性動脈硬化症などを起こし得ます。
　糖尿病になっても初期には自覚症状は出ず、健診などで見つかることも多い病気です。しかし、治療せずに放っておくと、口渇、多飲多尿、だるさなどの症状が出てくる上に、長期間に渡れば上記のような合併症が起きてきます。
　このような症状や合併症を起こさないために、なるべく早期から血糖値をコントロールする治療が必要となります。

　まずは体重、血圧などを測ります。肥満や高血圧なども糖尿病治療と深く関係してきます。採血検査や尿検査で血糖の値や腎臓の機能の値などを測定します。(HbA1c、血糖は当日に結果が出ます)また膵臓から出るホルモンであるインスリンという血糖を下げるホルモンの働きも大事になるので、インスリンの分泌力を測定することもあります。糖尿病には食生活習慣や運動習慣なども密接にかかわってきますので、問診で聞き取りを行います。これらの結果から必要な治療を考えていきます。食事や運動については一般的な理解も大事ですが、糖尿病のある方では病気の進行具合や合併症の有無などにより、必要な食事カロリー数や運動強度は一人ひとり違ってきます。当院では、糖尿病専門医が総合的に判断した必要な食事内容について、管理栄養士からの詳しい指導を受けることが可能です。食事や運動といった生活習慣を変えるというのは並大抵のことではありませんが、一人ひとりに実現可能な方法を一緒に模索していきたいと考えます。
　薬物による治療ですが、ご自宅での血糖測定、内服薬、インスリン注射などを必要に応じて行っていきます。これまで血糖測定やインスリン注射をしたことがなくご不安に思われる方もいるかと思いますが、専門の看護師が丁寧に指導しますのでご安心ください。また、血糖測定器具、注射薬、内服薬ともに日々進歩しており、以前よりも患者様の負担は少なくなるよう改善されてきております。
　一人ひとりのライフスタイルに合わせて、効果的な治療法を提案し、よりよい生活を少しでも長く維持できるように一緒に考えていきましょう。